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~ ITALIA - Mirano ~
■ ミラノ 世界遺産:サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院 ■
遠き道のり

ピサから夜行列車でミラノに行く予定をしていたが、かなり大変な思いをした。一つの理由はピサは観光名所として名高い割に英語が通じにくく、ミラノ行きの乗り換え夜行列車のチケットを買ったつもりがそうでなかった。ピサの駅で1時間半ほど待って夜11時半ごろに目的の列車がやってきて乗車。ところが夜中の2時ごろに、ある駅で終点となり停車した。次の列車はいつ来るのかと聞くと何と早朝5時だと言われた。つまり駅のホームで4時間野宿をしなければならない破目になってしまった。ドアのある待合室のような場所はなく他の4人の客と1人のホームレスたちとホーム内の椅子の上に寝るしかなかった。あたりは全く店がなく、運転手はタクシーに乗ってどこかに消えていった。真っ暗闇でホームの明かりだけが点灯していた。特に危険は感じなかったが30分おきに寒さで目が覚める有様で、全く予想外の体力の消耗である。やがて夜空が明るくなり、早朝の列車がホームに停車し乗車したがすでにたくさんの人が席に座っていた。おそらく夜行運転してきたのだと思い、私もこれに乗れていたらもっと楽だったのにと感傷にふけた。席に座ってやっとリラックスできる状態になり、タイマーをセットして仮眠を取った。2時間後にはいよいよミラノに到着である。
ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院 
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会へは、地下鉄カドルナ駅、コンチリアツィオーネ駅もしくはノルド鉄道のミラノ・カドルナ駅が近い。カドルナ駅はターミナル駅のため、路面電車やバスなども頻繁に停車する。そこから徒歩であるが道のあちこちに小さなサインがあるのでまず迷うことはない。教会自体は結構大きく入場口がわかりづらいが、一見みやげ物屋あるいは隣の建物の入り口に見えるのが受け付け場所である。そこで券を買って奥の修道院内にガイドと一緒に数人のグループで進んでいくのだが観賞できる時間は1グループごと約20分と決まっている。そしてガイドブックには予約をしておいたほうがよく、時には予約が1ヶ月先になることもあると書いてあるがそれは事実である。実際にチケットを買おうとすると本日の分はすでに売れ切れで1週間後のチケットであれば購入可と言われた。そんな簡単に1週間後に戻ってこれるわけがないだろうと憤りを感じたが、仕方なく記念に部屋に架かっている最後の晩餐の写真をカメラに撮って帰ろうとした。。。が、よく辺りを見回すと不思議なことに、なぜか人の列ができているのである。チケットは並んでも買えないはずなのに何の列だと話しを聞いてみると、どうやら見学の予約時間になっても現れない人の分の「キャンセル待ちのチケット」を狙っていたのである。具体的に私が待っていたときに起こったことを説明すると、外からガイドのおじさんがやってきて、ツアー旅行者が来なくて余った予約券をその並んでいる人達に原価で譲っていた。これで前に並んでいた人達が一気に8枚チケットを獲得することができ、私はそれから約30分ほど待つと時間になっても現れない人の分のチケットを受付から購入して中に入れることになった。比較的ラッキーだったのかもしれないが、予約をせずに行ったとしても諦めず待てば入れるチャンスがあるということが言いたいのである。さて、いよいよ待ちにまった食堂に入ると『最後の晩餐』がそこに現れた。今まで世界ふしぎ発見等テレビでしか見たことのない有名な絵画が実際に見れるぞ!!と期待していた。が、はて?もっと感激するのかと思ったが、第一印象は、かなり古そうで色もあせており部屋の中は薄暗く、ただの壁画にしか見えなかった。もちろんその古き作品には歴史を感じさせるものがあり、ガイドの話によると、壁画の延長線上と実際の壁、天井との境目がつながるように描かれており、部屋が壁の奥のほうへと広がって見える。また絵画中の光の当たり方と実際に建物へ差し込む光の角度が一致するようにも描かれている。と、まあ、完全に計算されて描かれた素晴らしい作品なのである。おそらく予備知識なしでこれを観るとただの古い壁画で終わってしまうのでしっかり見るべきポイントを予習しておいたほうが良い。また古いものをできるだけ手をつけず、現存するものをそのまま残していこうというのがイタリアの歴史的建造物、作品に対する伝統のようである。その食堂内の壁画は損傷がかなり激しく写真撮影厳禁でなのでくれぐれも間違った行動を取らないように。 
ダ・ヴィンチ博物館
レオナルド・ダ・ヴィンチ国立科学技術博物館はグラツィエ教会から歩いて10分の所にある。結構期待して行ったのであるが、結果はかなりつまらなかった。それなりにたくさんの展示物はあるのだがいまいち物足りない。おそらく科学技術博物館と言う割には実際に手にとって触って体験できるものが少ないためではないだろうかと思った。そういえばガイドブックにも特にお勧めの場所として紹介はされて いないし、館内の客もかなり少ない。これでは赤字経営だと思わせるほどだ。ミュンヘンにあるDeutchMuseumと比べてはるかに劣ると思った。いちおう館内紹介を簡単しておくとダ・ヴィンチのデッサンや発明品だけでなく、その時代の発明品や現代の発明品に至るまでさまざまな発明品がアイテム別に展示されている。特にお薦めしないが、時間に余裕があるなら立ち寄ってみてもよいだろう。