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~ SWITZERLAND - Zermatt ~
■ ツェルマット ■
1日目 

ツェルマットはマッターホルンという有名な山の麓にある小さな村である。ベルンから1時間に1本列車が出発している。IC列車に乗り1時間かけてVispという駅で下車する。そこからローカル線に乗り換えてさらに1時間ほど山中を走るのだが車窓の眺めが大変すばらしい。ところで少し気になったのはなぜかこのツェルマット行きの列車の乗客が妙に10代の青年達が多いことだ。彼らのほとんどは終点であるツェルマット駅で下車して行ったが、そんなに子供がたくさん住んでいる村なのかと不思議に思った。到着時刻は夜の9時ごろだったので辺りはほぼ真っ暗で早速予約した宿に向かった。MatterhornHostelという所に泊まったが部屋は寒くてベッドはぼろく、チェックイン・アウトできる時間もかなり限られているなどサービスが良くないが、安い宿はここともう一軒ぐらいしかないようなので選択の余地がない。この地にバックパックで来る場合は満室を避けるために必ず宿の予約をしておこう。そして自分の部屋に入ってみるとオーストラリア出身の女の子が一人横になっていた。彼女とチャットが始まり、私がヨーロッパ周遊していることを話すと興味があったらしくしばらく2人で会話を続けた。明日一緒に山に行けたらいいなと思いながら、とりあえず荷物を置き、外に出た。しかしすべての店は閉まり、田舎なので基本的にやることは何もない。宿に戻りキッチンに行くと、1人の男が丘のような所で屋外パーティーが行なわれているらしくて、ちょうど数分前に数人のグループがそこに向かったと教えてくれた。しまった!もし自分の部屋で彼女と長話をしていなければ一緒に行けたのに、と思いながらとりあえずその場所に行ってみることにした。外はほぼ真っ暗で30分ほど右往左往しながら、それらしき丘への道を発見して進んでみることにした。屋外だから音が聞こえてくるはずだと思い、疑心暗鬼に登っていくが全く何も聞こえないし、人ともほとんどすれ違わない。もう夜の11時で諦めかけていた時、何やら音楽が聞こえてきて急いで丘を登りきると、そこには500人ほどの若者達がひしめき合っていた。どうやらスペシャルイベントのようで数個のテントにフードとバーが用意され、小さなステージではLIVEでロックバンドが演奏していた。こんな山奥の村で大掛かりなイベントとはかなり驚かされた。そうか、列車の中で出会った若者たちはこれが目当てでこの辺境に訪れたのである。当たり前であるが、みんな酒を飲んで踊りまくっている。しかし暴れて他人に迷惑をかけたりすることもなく、警備員や警察らしき人影はなく、高校生らしき人間もちらほらいる。アメリカではありえないほど安全でモラルのあるパーティーだと思った。残念だったのが、現地ではみなドイツ語で話していて気軽に話しかけられる雰囲気ではなく、Hostelで他のバックパッカーと一緒に出かけていればと少し残念に思ったが、それでも偶然イベントに参加できただけでも大変ラッキーである。今度来るときはhttp://www.zermatt.ch/で予めスケジュールをチェックしようと思った。
2日目 マッターホルンの景観
翌朝起きると天気は晴天で宿から少し歩いた所からマッターホルンを部分的に見ることができる。登山鉄道に乗るかどうかは、その日の天気の状態を確認してから決めなくてはならない。なぜなら展望台にたどり着いても天気が悪いと結局マッターホルンを観ることができないからだ。スイスの友達の話によると良好な天候状態で山を望める確率はそんなに高くないらしいので、最低2泊する予定で計画を立てたほうが良いらしい。筆者の場合は1泊予定で当日、山のほぼ全体像を観ることが出来たからラッキーだったかもしれない。本日の天候は良好で山の側面に雲が若干発生しているだけだった。筆者は5種類ある登山鉄道のうち、一番人気のゴルナーグラートに乗ることにした。その展望台の特徴は巨大な氷河が一望できることらしい。搭乗駅はツェルマット駅の目の前だから迷うことはまずない。列車内では行きは右、帰りは左の席に座るとマッターホルンを窓から見ることができる。車内放送はドイツ語と英語となぜか日本語が流れるのである。おそらくこの鉄道建設のために日本の技術援助があったのだと思った。途中下車は何度も出来るしハイキングを楽しんでいる人達もいる。私は旅中、歩きまくっていたので少しでも足を休ませたく。終着駅まで乗車した。気温は3度。そして意外だったのは「マッターホルン」を昇っていくのだと想像していたのであるが実際はマッターホルン周辺にある山の山頂に到着したと言う事である。それはまるで、富士山を見に行くと言いながら実際、富士山には登らず近くの小山に登って景観したような感じである。まあそれはさておき、展望台には休憩場、レストラン、土産店などがあり断崖絶壁がある方角には氷河が180度広がっている。そしてもっと遠くのほうに見えるピラミッドのように切り立ったエッジを持つ山がマッターホルンである。私は展望台の岩の上に腰を下ろし、ホステルで作ったサンドイッチを取り出した。材料はベルンのスーパーマーケットで買った物で、ツェルマットでもマーケットが駅近くに1件ある。大自然を見ながら食べるランチは、たとえ素朴な食べ物でも格別の味である。3時間ほど絶景を楽しんだが、やはり朝方が一番天気が良く、昼ごろから氷河側の山脈が曇って見えてきた。マッターホルンは側面から常に雲が発生していたので完璧な姿は見れなかったが、その輪郭、全体像は十分観れたので大満足だった。再び駅に戻り村まで下山する。ちなみにオフロード装備のマウンテンバイクで体にプロテクターを装備した4人組が山頂で下車するや否や、舗装されていない急な崖道を時速30キロぐらいで降りていった。バイクから転落すると間違いなく大怪我するので、かなり訓練した人達がトライするのでだろう。他のスポーツとして、片道切符を買って帰りはパラシュートで下山するという観光サービスがあり少々値が張るが今度来るときは絶対トライしてみようと思った。登山列車往復券が76フラン。片道43フラン+パラグライダー120フラン=163フラン。パラグライダーを体験できるだけでも凄いのに、さらに氷河が見える上空を遊覧できるのであるから、それほど高くないと思う。そして登山鉄道は麓に到着し、そこからホステルに向かって歩いている最中にちょうど小雨が降り始めた。今から山頂に向かう人は気の毒だ。と言うわけで、今回の自然観光は時間を無駄にすることなく絶妙なタイミングで景観することが出来て本当によかった。