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~ ITALIA - Firenze ~
■ フィレンツェ 世界遺産:フィレンツェ歴史地区 ■
宿事情と2人で観光
フィレンツェは、ローマに比べてとても小さい町だが、見るべきものがたくさん密集している。宿泊先は現地についてから見つけようとビジターセンターでもらった資料を元にホステルを捜し回ったがどこも満室であった。仕方なく1件1件当たってみることにして駅の東側のホテルが密集しているCavour辺りを目指した。しばらく宿を探していると、たまたま同じ路地で宿を探していた日本人Backpackerと安いホテルに一緒に泊まることになった。私にとってこれが初めて2人で観光する旅となった。ひとりで自由行動も良いが、2人で行動するのも楽しいし何かと便利だ。入場口で列ができている時、交代で順番待ちができるしトイレで荷物を預かってもらうことができるし、レストランでいろんな種類の食べ物を注文してワリカンすることもできる。
クーポラ
まず始めに我々はサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(santa maria del fiore:写真上)のクーポラ(教会にある屋上のこと)に登った。ジョットの鐘楼(写真左)等、市内を一望できる建物は数箇所あると思うが、ここのクーポラへの通路の途中で、教会内側の天井壁画『最後の審判』を間
近に見ながら屋外に出れるため、とてもお得なクーポラである。通路の幅は人ひとりがやっと通れるほどで、途中かなり急な階段を昇ったり、屋上付近では人の出入りでかなり込み合ってなかなか進めない。しかし屋上に出ると町並みが360度一望でき、赤茶色の建物が延々と続く幻想的なその風景は本当に美しく、心地よい風が吹く中、私はすっかり見惚れてしまった。
食事と夜中の街
夜中、散歩に出かけるならば、ヴェッキオ橋の架かっている界わい
に行ってみると良い。たくさんのファーストフード店とアイスクリーム屋があり人々で賑わっているし、ストリートパフォーマンスにも若干出会えるだろう。ローマと比べるとやはり静かでひっそりとした感じがあるが、どのような小道に入っていっても大抵、人が2-3人歩いていたので危険を感じることはなかった。またその橋から数えて西へ向かって3つ目の橋にVia Sant'Onofrioと言う通りがあり、イタリア人の友達が教えてくれた地元の人お薦めのレストラン
All'Antico Ristoro Di'Cambi
がある。フィオレンティーナと言う名物フィレンツェ風ステーキが食べれる。肉はこぶし2つ分ぐらいの大きさで30ユーロほど。味は神戸牛のような霜降り肉とは異なり、もっとさっぱりしていて軟らかく風味の良い肉であった。ソースはなく、ただの塩コショウだけで食べるがそれだけでも十分な味わいだ。ヨーロッパで食べてきた肉料理の中でズバ抜けて美味しい。パティオ席に座っていた私達だが、よく見ると半分以上のお客も同じステーキを食べていて舌鼓を打っていた。その他オーダーしたパスタも美味しく2品を2人で割って食べてちょうど良いボリュームで久しぶりの豪華な大満足のディナーであった。
ウフィツィ美術館(galleria degli uffizi)とアカデミア美術館(galleria dell accademia)
今回の旅で観光施設に入場するため唯一本気で列に並んだのがこの2つの美術館であ
る。今まで一度もそのような状況がなかったので甘く見ていたが、同じホテルに泊まった彼の忠告もあり早朝8時半にウフィツィ美術館に到着してみると、時すでに遅く長蛇の列ができており
、私達も2時間ほど並ぶことになってしまった。あとでわかったことだが、インターネットでReservationをすると並ばずに入ることができるので次回は必ずそうしようと思った。その後やっと入館できる順番が来た時に列の後ろを見てみると、もはや最後尾を視認することはできなかったほどだ。つまりは昼の2時ごろに並んでいたとすると館内で1時間ほどしか観賞できず、閉館時間が瞬く間にやってくる計算になる。ウフィツィ美術館はイタリアルネッサンス絵画で有名なボッティチェッリ、レオナルド、ミケランジェロ、ラファエロ等の作品があり、ヴィーナスの誕生や聖家族、東方三博士の礼拝等、観ることができるので、予め代表作品の予習をしておくと、ずっと楽しむことができる。かなりの数のコレクションがあり列に並ばないことを考慮すると半日がかりの観光になることだろう。鑑賞が終わり出口に向かうと外でレストランのチラシを配っていたので、その目
の前のパスタのレストランでランチをすることにした。スパゲティが6.5ユーロとかなり安いので味はあまり期待していなかったが値段の割りに十分おいしかった。ただ飲み物が高めに設定されてあるのでなるべくなら水で済ましたい。その後アカデミア美術館(Galleria dell’Accademia)に向かったがそこでも一時間ほど列に並んだ。前者の美術館と比べて規模は小さく、他に素晴らしい作品が見れるがUffiziほどのコレクションではない。しかしその美術館の中心に世界で最も有名な彫刻ダビデ像を見ることができる。レプリカを見るだけでよいのであれば、Uffizi近くの広場にレプリカダビデ像が立っている。本来、本物はその位置に立っていたが、天災、人災による被害破損から守るために屋内に移動させたとのことらしい。私はアート関係の仕事に携わっているので、本物のダビデを見ることができ心の中で「やっと会えたな!」と挨拶を交わすことができて何やらうれしかった。本来ダビデ像は高い台の上に壁を背にして設置されるように制作されたもので正面下方から見上げたときに最も均整の取れた体型に見えるように計算されて作られている。よってダビデ像を背後から見ると正面から見たときほど力強い印象を受けないのであるが、理由はそのためである。最後に残念ではあったが、ここまで共に行動してきた日本人の方と館内ではぐれてしまって一人で宿に帰りチェックアウトをして、別れを交わすことなく次の目的地に向かうことになった。(しかしホテルに残した置手紙によって、後日再びEmailで連絡を取り合うことができるようになる。)
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